十五夜の月

mitake Posted in ひとこと通信, 秀作
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台風一過10月1日明け方、窓越しに明るい光が射し込み外へ出

てみると、東の空にたなびく雲の帯を従え、十五夜の月が輝いて

いました。

 

それはそれは神々しいまでの輝きで、先ほどまで荒れ狂っていた台風

17号の風はどこへ行ったのかと思うほど。

 

「月光値千金」思いがけない天からのプレゼントに、しばらくその場に

佇んで十五夜の月を愛でました。

 

パソコンも携帯電話もない千年も前の人々は、自然に敬意を表し自

然に従順に生き、情景を歌に詠みそうした時を楽しんでいました。

 

現代の人々も、せめてこんなに美しい月夜には、自然に抱かれ心を休

めてはいかがでしょう。

 

2012/10/19 記

 この作品は、10月5日東京新聞読者投稿欄「発言」に掲載され

たものです。

さつま芋が届きました

mitake Posted in 秀作
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猛暑転じて秋の気配濃い日本列島、っていうか、すでに初霜や

初雪の便りも届く様変わり。季節は確実に歩みを進めていますね。

 

さて、昨日小さなゆうパックが届き、送り先が心友のR子とあり、お、今年もきたな、とにっこりして箱を開けます。laugh出てきたのは予想通り

さつま芋で、大ぶりなのとちびが新聞紙にくるまれて入っていました。

今年も収穫ができたんだと、友は日々の暮らしをつつがなく過ごしてい

るようだと、なんだかホッとしました。

 

さあ、とりあえず甘辛に煮て食べるとしましょうか。あとは天ぷら、ふかし

芋、大学芋etc。日々の暮らしに彩りを添えて、、小さい秋見つけたsmiley

 

2012/10/10 記

素晴らしきかな日本!

mitake Posted in 文章教室, 秀作
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文章教室 GM 

10月 テーマ「風立ちぬ」 秀作

湯浅 美代子

 残暑が一向に収まらない九月、夏以来遠出の外出を控えていたが、

私の喜寿のお祝いにと旅のギフト券が子供と孫たちから贈られ、折角

の機会でもあり、韓流ファンとしてはここは韓国へ行ってみなくて

は、、、。

出獄手続きを終え飛行機の乗り込む。飛行機には何度か乗っている

が、海外は初めてでいささか緊張する。台風一過の空は澄み渡り、白

雲が下方を流れていくのがよく分かる。

二時間余りで仁川空港に到着。空から見える仁川は広大な干拓の一

隅にあり、長い海岸線が続いている。さあ韓国への第一歩です。とは言

え、辺りの景色は日本とあまり変わらない。

ただ道路は広い道幅で片側六車線。ところどころ未完の支線が目につ

き、発展途上の感も否めない。 走っている車はほとんど韓国現代社の

で、聞くところによると、韓国では九十五%が国産車という徹底ぶり

だ。

 

今回参加したのは世界遺産を巡るツアーで、先ず「イ・サン」の舞

台である「水原華城」へ。城と言っても日本の城とは違い、東西南北に

高い楼門を建て、囲いを石垣で連ねている。門の一角に立つと全て見

渡せる。日本の城とはだいぶ趣が違う。

 

 

韓国四千何百年の歴史は国盗りの戦いの連続で、国名が何度も変

わり、近世になって朝鮮となり、そして南北に分かれ現在の「韓国」に

なっている。建造物は極彩色の木造がほとんどで、日本の奈良時代に

繋がっているようだ。

 

KTX(韓国高速鉄道)で縦断したのだが、車窓から見える景色は全く

日本と変わらず、強いて言えば河川敷が広大で、農地として大いに活

用されている。

そういえば韓国は世界一野菜を食する国とか。しかしその料理とはほ

とんど混ぜ混ぜで食べたり、スープをご飯にかけたり和えた野菜をご飯

に乗せて食べたりする。

宮廷料理はいざ知らず、こうした日常のごく普通の食事を見た限りで

は、日本料理の微妙で繊細且つ美しい器と盛り付けにま

で気配りするのとはだいぶ違う。 今回の韓国旅行を通して、改めて

日本の食文化の素晴らしさを感じた。

 

寸評 今、問題の韓国へ行ったんですね。けっこう勇気ある行動です

よね。でもこうした文化交流は大切なことですよね。日本料理の繊細且

つ微妙な味わいが愛おしと感じられて、旅した甲斐があったというもの

ですよね。七十歳のいいプレゼントになりましたね。こうして書き残され

ておけば、お子さんお孫さんへのいいメッセージにもなりますよね。