日光街道てくてく旅 ④ せんげん台~東武動物公園 8.5km

mitake Posted in 日光街道を行く
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   せんげん台~東武動物公園 8.5Km

 

今年の夏は、熱中症が多発する猛暑続きとなり、てくてく旅どころではありませんでし

た。35度からの暑さの中を歩いたら、きっと熱中症で倒れたことでしょう。最終目的の日光東照宮は地

球が消滅しない限り?なくなりはしないんですから。

 

というわけで、5月に「せんげん台」まで歩いたのを最後にしばしお休みしていたてくてく旅、さす

がに10月の声を聞き、朝夕涼しさを感じ始めるころとなったところで再開とい

きましょうか!

 

今回は東武野田線せんげん台から東武動物公園までの約8キロちょっとを歩く予定で、

午前6時前に品川区大井町の我が家を出発、前回の終点「せんげん台」には7時15分着。さ

あ歩き始めるとしましょう。

 

国道4号線日光街道は、会之堀川と平行に走っていて、その会之堀川は只今護岸工事中スス

や赤マンマといった雑草系が両岸を覆い、秋の風情たっぷり。これで工事でもしていな

ければ、芭蕉さんにあやかって一句ひねり出すところですが、、。

「武里駅」入り口標識を通り過ごすと間もなく「備後」、「備後」といえば昔でいえば広島県あたりの地

名、広島と何やら関係ありか?とそんなことを思いながら歩を進めていくと、「備後一里塚」の石碑

が。広島との関係や、由緒いわれ等の詳しい情報は、残念ながら得られませんでした。

「一ノ割駅」入口の標識が見え、さらに北上し東武野田線を潜ります。私は特に今流行りの鉄道オタ

ク、通称「鉄オク」ではありませんが、ここはやはり電車の通過を見たいと待ちましたが、、。

 

「日本橋から35キロ」の標柱が見えると、栃木県小山の名が道路標識に。この辺りから4号線と分

かれ粕壁宿へ向かいます。土蔵造りの民家なども見え宿場町の風情たっぷりの春日部

到着です。

現在は地名表示に「春日部」を用いるのがほとんどですが、古くは「粕壁」とも表示されたこの地。低地

帯で大水が出る度に、壁状の土砂の堆積があることから「粕壁」となったとする説があるようです。

また現在の「春日部」の表示のいわれとしては、「春日」と「部」に分かれるそうで、「春日」は大和時代

第二十一代雄略天皇のころの皇女「春日大娘」からきていて、さらに「部」は有力な人に仕えていた人

を指すそうです。どうやら「春日部」の地名表示は、皇室などに仕えていた人たちが沢山いたところか

ら由来しているようです。

8時15分を回ったところで朝食をと思っていたところへ、パンを焼くいい匂いが漂ってきました。サンドイ

ッチを買い求め、日差しがたっぷり差し込むそのパン屋の二階で、コーヒーを戴きながら出来立てサ

ドイッチを頬張ります

なんとはないサンドイッチでしたが、柔らかサンドパンに、ハムや野菜それにポテトサラダにゆで卵等

の具が程よくミックスしていて、美味でしたね~!こんな食感と出会えるのも旅の楽しみで、歩いてい

るからこそこうしたお店も見つけられる、だからてくてく旅はやめられません!

 

さあお腹もいっぱいになり、日本橋から数えて日光街道四番目の宿場「粕壁」に別れを告げ、ここから

古利根川沿いの道をとって今日の終着点「東武動物公園」を目指します。

雲一つない青空、両岸を埋める釣り人たち。広がる田園にコスモスや葉鶏頭が微風を

受けてひそかに揺れています。都会に暮らす私たちは、この風景に何ほどか癒されることでしょう。8

キロも歩けば相当疲れるんですが、この癒しがあるから頑張れる!

 

さて、ゆったりと流れる古利根川に釣り糸を垂れる釣り人たちのお目当ては鯉だとか。朝早くからご

苦労様です、皆さん。

終着近く、川べりにウナギのかば焼きの幟がはためき、気温28度の中、8キロ歩きとおしたご褒美

に、一丁奮発してウナギといきますか!

 

2010/10/17 記