明大マンドリン倶楽部演奏会

mitake Posted in 文章教室, 秀作
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湯浅美代子

秋になり様々な芸術のお披露目となる演奏会が、各地で目白押しに催されている。

十月半ば、明治大学OB倶楽部の演奏会に出かけた。この倶楽部は作曲家で明大出身の古賀政男亡き後結成された倶楽部で、定期演奏はさんじゅ三十二回を重ねているという。

私がこの倶楽部の演奏会を聴くのは私は今回が三回目の参加で、すっかりマンドリンの音色に魅せられてしまった。

マンドリンを中心に他の楽器との七十名からなる大編成のオーケストラで、明大OBのアマチュアとプロも加わり、最高齢八十三歳から卒業間もない若き演奏家たちと、幅広い年齢層のビッグバンドだ。

第一部は「世界の名曲、思い出の旋律」と題して、「枯葉」「恋人よ我に帰れ」「赤とんぼ」「ヤシの実」等懐かしい名曲が演奏された。

第二部は、人気のジェロが歌う「日本の心」と題して、「夜明けの風」「上を向いて歩こう」「悲しい酒」等私たち日本人の心を打つ名曲が歌われた。ジェロは、声量も歌唱も申し分なく人気に納得だ。

ただ私だけではないと思うが「悲しい酒」はやはり美空ひばりには敵わないなと思った。

十五分間の休憩をはさんで二時間半はまたたく間にすぎ「丘を越えて」と明大校歌のアンコールで終演となった。

皆満足な顔で、勿論私も大満足の秋の一日となった。

 

 2012/11/17