黄味しぐれ

一言通信

2023/05/14(日)

今日5月の第二日曜日は「母の日」、娘がちょっと出かけてくるといって出かけて行きました。小一時間して戻ってきた娘の手には折箱が。ほろ酔いのお父さんが、家族にわびのつもりで寿司折を買ってぶら下げてくる場面があるじゃないですか、その折の折箱みたいな感じで、「はい、母の日」?「開けてみて」と脇に立って促します。

何だろう、菓子折りと思しき箱の紐を解き、折箱をそーっと開けてみると、大好きな「黄身時雨」が!うれしい!私の好物を知っている娘らしい気遣いに、胸が熱くなりました!聞けば1個450円、なかなかのお値段ですが、都心の老舗のお菓子そのくらいはしますね。他に半生の花びらをかたどった生菓子が並んでさながらお花畑のよう❣

 

初めての食感の「黄身時雨」

このお菓子を作って販売しているのが、老舗の「菊家」さん。菊家といえば私が敬愛する作家向田邦子さんのお気に入りのお店。エッセイ「眠る盃」に登場する、菊家と銘菓水ようかんの行は、惚れ惚れする名文ですよね。

わざわざ娘が南青山まで出向き、母の好物の「黄身時雨」を購入する、その行為そのものが母への日頃の感謝だと思います。そうそう、店主が店の前に植えられた柳の向こうのビルに、向田さんが住んでいたという話をしてくれたとか。向田さんのエピソードも混じった特別な黄身時雨、新茶でいただくことにしましょう!

なんとも淡い色合いの半生!

うれしいことに、夕方、お嫁さんが川崎から花を持って孫たちと一緒にきてくれました。何も気遣わないでと言っていたのに、、。皆が来てくれるだけでうれしいじゃない。でも、せっかくの花束、花瓶にいれてしばし楽しむことにしましょう!

ばあば、私が選んだんだよ、と孫から一言!ありがとう!